なぜ

ーーーーー昨夜ーーーーー

 

 

 

今からこうへいと会うのに

 

 

ひろしばかりうかぶの?

 

 

なぜ

 

 

 

いつも使ってたはずの名駅への裏道に行くはずが

 

 

無意識にひろしの家に行く道を使ってるの?

 

 

 

おみやげなんか買わないのに

 

 

 

韓国のスーパーに売ってるグミ見ただけで

 

 

ひろしがお気に入りのグミを食べてる姿が浮かぶの?

 

 

 

さっきまで気づかなかったけど

 

 

月曜なのに、なぜひろしに会いに行かないの?

 

 

 

こうへいとさよならした後会いに行くとか

 

 

 

うかんじゃうの?

 

 

 

寂しさ紛らわせようと

 

 

 

こうへいにふれたくなるの?

 

 

 

セックスしながら

 

 

ひろしのぬくもりを思い出すの?

 

 

 

それでも埋まらないの

 

 

 

今日はあえない、自分のコンディションも悪いし

ニンニクくさい。

 

 

急いで乗った車には

 

 

ひろしといった映画館のチラシに

 

 

ひろしが飲んだペットボトル

 

 

キャップがどこかいって

 

 

口が開きっぱなし

 

 

中身は空っぽだけど

 

 

 

こんな気持ちで人に甘ようとするなんて

 

 

 

そんな女にはなりたくないよ

 

 

 

でもどこか

 

 

 

甘えたくて2人になりたくてセックスしたい

 

 

 

こうへいはおっけいするって心のどこかでわかってる

 

 

 

ブスな今日の私でも許してくれるって

 

 

 

そんな私は心もブスだね

 

 

 

こんな女にはなりたくないよ、

 

 

 

 ーーーーー今朝ーーーーー

 

 

 

私の予想通りの夜を過ごした

 

 

 

私が不純だと言うと

 

 

こうへいは、俺は好きだから不純じゃないと笑顔で言った

 

 

キスをするたび好きだと気づくと言った。

 

 

私を抱きながら

 

 

好きだと何回も言って

 

 

私が返さないと

 

 

好きと言わせたがる

 

 

その度に

まるで第三者の目で自分がいるような感覚で

 

 

もう1人の私は冷静になった。

 

 

体だけの気持ちよさは、

 

 

愛し合った2人のセックスとは

 

 

比べものにならない違和感があることを感じて

 

 

 

こんなことをしておきながら

 

 

 

私は好きな人としかセックスで喜びを得れないことに気づき

 

 

 

むしろ自分は清純なのだと思った。

 

 

 

今日読んでいた本では、

 

 

 

違う人とのセックスの間好きな人を思い出しながらするという話があった

 

 

 

私は、ひろしを思い出した

 

 

 

目をつぶってシュチュエーションを思い出せば

 

 

思い出すほど

 

 

 

触り方や感覚の違いをより強く感じられた

 

 

そのせいもあって

 

 

ひろしだと思う行為はまったくの無意味なことだった。

 

 

 

行為の後も珍しく私から離れなかった

 

 

 

深い感情はなく

 

 

寄り添ってみたりした

 

 

 

 

 

なつは猫みたい

気まぐれに寄り添って甘えて、待ってると来ないし、どっかいく、しっぽを振りながら

 

 

 

だそう(笑)

 

 

言われた瞬間こうへいにとっての私は、私にとってのひろしでしかなかった(笑)

 

 

しっぽを振り誘いながらどっかいくあたり

 

 

ほんとにタチが悪い

 

 

行為の最中冷静な自分がいた時も

 

 

自分自身でひろしはこんな気持ちなのかと思っていた。

 

 

寂しいさを紛らわすための

 

 

 

うすい欲の皮を被った冷静な自分

 

 

 

みたいなもの。

 

 

 ひろしに

キスをおねだりするのも、抱きしめるのも

 

 

 

やめようと思った。

 

 

 

こうへいから、好きだとか愛を感じることをされるたびに

 

 

 

冷静な自分を見つけてしまって

 

 

 

気持ちが離れるような感覚になる。

 

 

 

うまく説明できないけど。

 

 

 

その思いをさせたくないし、

 

 

 

されたくない。

 

 

 

答えられないってわかってるから。

自分がそう思ったから。

 

 

 

 

お互いの気持ちが通ってない限り

 

 

スキンシップはない方がむしろいい。

そこに行き着きました。